広島電鉄、路面電車とバス運賃を一体化、時間制運賃の導入を検討

広島電鉄は、路面電車とバスを一体的にとらえて、中心市街地(三角州エリア)内では時間制運賃の導入を検討しています。

詳しくはこちら→ 日本経済新聞 2017年7月8日報道

広島電鉄は、広島市中心部の三角州エリアでは路面電車とバスの運賃を共通化して、2~3時間以内なら220円、半日440円、1日660円など、設定時間内なら乗り放題にする検討を始めています。
また、2020年代に広島電鉄の広島駅が高架化し、JR西日本が立て替える駅ビルの2F自由通路と接続するようになるの機に、路面電車の路線再編を実施する方針です。広島駅まで直接乗り入れない市内循環線を新設することも検討しています。

バスについては、「急行循環バス」や「循環バス」の新設を検討するほか、廿日市市内にバス同士の乗り継ぎ拠点「バスの駅」を新設して、基幹バス路線と郊外バス路線の乗り換えを実施します。「バスの駅」は、「道の駅」のように農産物などの買い物ができる拠点としての役割も担わせます。

広島市は、広島電鉄の再編構想を参考に「地域公共交通再編実施計画」を策定して、国土交通相の認可を受ける方針です。

なお、これに先立ち、広島県バス協会(広島市)は2018年春から交通系ICカード乗車券「PASPY(パスピー)」の機能を強化します。具体的には、1枚のカード乗車券があれば、複数のバス会社が重複運行する区間で他社のバスにも乗れる「共通定期券」や、バスの乗り継ぎ割り引き制度を導入する方針です。

 

同じ都市内を走る電車やバス、地域内交通の運賃体系が共通で、設定された時間内なら何度でも乗り降り可能なら、公共交通ネットワークの利便性は格段に向上します。
こうした方式は、これまで日本では一般的ではありませんでしたが、ヨーロッパや北米などで広く導入され、公共交通の利用促進に役立っています。