芳賀・宇都宮LRT、車両基地などの施設計画や車両・レール幅などについて報告

第8回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」が開かれ、LRTの車両基地や停留所、変電所などの施設計画、車両や軌間などの検討結果が報告されました。

詳しくはこちら→ 下野新聞 2015年8月25日報道東京新聞 2015年8月25日報道

第8回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」が開かれ、LRTの車両基地や停留所、変電所などの施設計画、車両や軌間などの検討結果が報告されました。...

Posted by 雷都レールとちぎ on 2015年8月24日

2015年8月24日(月)に開かれた第8回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」では、LRT事業の運営を担う「官民連携による新会社」の設立について(PDFファイル)、沿線地域でのLRT事業説明の取組状況について(同)、施設計画について(同)、車両や軌間(ゲージ、レール幅)などについて(同)、検討状況の報告が行われました。


車両基地は、本社機能を持つ管理棟や、車両の留置スペース、点検・修繕を実施する検修庫、保線部門などを配置する計画です。

敷地面積は約4ヘクタールで、有力候補地として新4号国道(石橋宇都宮バイパス)周辺が示されました。

車両基地の対応能力について、宇都宮市の荒川 辰雄(あらかわ たつお)副市長は、優先整備区間(JR宇都宮駅~本田技研北門、約15km)開業時に必要となる最大25編成に対応することに加えて、JR宇都宮駅西側への延伸を実施する場合に備えて、車両が30編成を超えても対応できるように検討していることを説明しました。


停留所は、複線軌道の外側(進行方向左側)にプラットホームを設置する「相対式ホーム(対向式ホーム)」が基本として、起点や終点、交差点を右折・左折する停留場は「島式ホーム」とします。

ホーム上での車いす同士のすれ違いに対応するため、相対式ホーム(対向式ホーム)は幅2m以上、島式ホームの場合は幅2.5m以上とします。

また、柵や手すり、スロープを設置してバリアフリー対策を盛り込むほか、屋根や防風パネル、ベンチ、列車の運行情報を表示する運行案内板などを設置する計画です。


高圧受電の変電所は、供給される電力量や非常時のリスク分散の観点などから、3~5kmごと計4箇所設置する計画です。

1箇所あたりの敷地面積は250~400平方メートルで、国道4号付近、新4号国道付近、清原管理センター付近、芳賀工業団地管理センター付近の4箇所が候補地して挙げられました。

車両は、JR在来線、東武鉄道、真岡鐵道などと同じ1,067mmゲージを採用することが委員会で了承されました。

これらの路線に乗り入れる場合、ホームの高さの違いや車両幅の違いによるホーム幅の違いを解決すること、鉄道車両と同等の走行性能、制動性能が必要であること、JR日光線や東武宇都宮線などの電化路線に乗り入れる場合は複電圧車両やバッテリー車両が、真岡鐵道やJR烏山線に乗り入れる場合は路線の電化やバッテリー車両などが必要になることが報告されました。

運賃授受方式については、IC乗車カードの利用を基本として(現金や乗車券の利用は補助的な位置づけ)、ドアを限定せずに乗降できる方式を採用します。

乗降者数が多い「JR宇都宮駅東口」「ベルモール前」「清原工業団地北」「本田技研北門」などの主要停留所は自動改札機、券売機、精算機を設置することを想定していて、乗降時間の短縮化を図る方針です。

なお同日、第1回「芳賀・宇都宮東部地域公共交通活性化協議会」も開催されました。

この協議会は、宇都宮市と芳賀町がJR宇都宮駅東側でLRT事業やバスネットワーク再編などを進めるために設置が必要な法定協議会で、宇都宮市、芳賀町、学識経験者、道路管理者、公安委員会、交通事業者、地域公共交通利用者などを構成員としています。

第1回会合では、協議会の会長に森本 章倫(もりもと あきのり)早稲田大学教授が選出したほか、事務局からLRT整備とバスネットワーク再編などを基本方針とする概略案の説明が行われました。

来月開催予定の第2回会合では、「地域公共交通網形成計画」の素案が示される予定です。