小山市、高岳専用線へのLRT導入などを検討する「市まちづくり総合交通戦略協議会」7月に設置

小山市は、貨物専用路線「高岳(たかおか)専用線」へのLRT(軽量軌道交通)導入などを検討する「市まちづくり総合交通戦略協議会」を7月に設置します。
詳しくはこちら→ MSN産経 2014年5月28日報道

小山市が新たな公共交通機関として活用を検討している「高岳専用線」は、JR小山駅から、同市中久喜地区にある電器機械メーカー「東光高岳」小山事業所まで、約4.8kmの鉄道路線です。
「東光高岳」が製造する大型変圧器を運搬するため、年に10回程度ディーゼル機関車が牽引する貨物列車が走りますが、普段は利用されていません。
しかし、路線は小山駅東口の工場地帯を東西に通って、郊外の県営住宅や住宅団地の近くを通っていること、小山市内は通勤時間帯を中心に渋滞が頻発していることなどから、「高岳専用線」の活用は以前から課題になってきました。

昨年度(平成25年度/2013年度)、小山市は「高岳専用線」の活用策を考える「新交通システムの導入に向けた勉強会」(市議会議員や執行部で構成)を計3回開催して、事業の素案をまとめました。
素案によりますと、運営形態は公設民営の第三セクター方式で、JR小山駅に乗り入れる区間については新たに軌道などを整備するとしています。

車両は、輸送人員80人程度の新型低床車両を想定していて、JR東日本がJR烏山線向けに導入したバッテリー電車「EV-E301系(ACCUM/アキュム)」のような蓄電池駆動の車両も検討しています。
停留所は9ヶ所設置して、通勤通学時間帯には1時間に4本程度(約15分ごと)で運行。
運賃は、小山市内を走るコミュニティーバス「おーバス」と同額の200円を想定。
車両購入費など、整備費は約20億円かかると見込んでいます。
7月に初会合を開催予定の「市まちづくり総合交通戦略協議会」は、市だけでなく、国や県などの関係機関を交えて公共交通全体のあり方を考える協議会です。
その後、年に3~4回開催して小山市の交通戦略を策定して、LRT事業化に向けた作業を行っていく予定です。