宇都宮市、「ネットワーク型コンパクトシティ形成ビジョン」の原案を提示

宇都宮市は、持続的な発展が可能なまちづくりの指針となる「ネットワーク型コンパクトシティ形成ビジョン」の原案をまとめました。

詳しくはこちら→ 下野新聞 2014年3月15日報道

宇都宮市が実現を目指している「ネットワーク型コンパクトシティ」は、都心拠点と市内各地の地域拠点の間を公共交通ネットワークで結節して、多くの人が移動しやすい環境にすることで、将来に渡って宇都宮市が魅力ある都市として繁栄し続けるための基礎になる考え方です。
都心拠点は、JR宇都宮駅や東武宇都宮駅などを含む、中心市街地を指します。
地域拠点は、鉄道の駅や市民センターなどが備わっている市内の各地域を、「住む」「働く・学ぶ」「憩う」など機能ごとの拠点地域と位置づけるもので、今回の原案では14地域が候補になっています。

宇都宮市の人口は、来年(2015年)ピークとなる51万6,616人に達する予測ですが、従来通りの都市構造のままで何も手を打たないと、人口が徐々に減少するだけでなく、中心市街地から郊外へと市街地の拡散が進んで都市機能が分散し、効率が悪い都市構造になってしまいます。
市街地が拡散すると、社会インフラの維持費が増加するだけでなく、税収の減少も深刻化していきます。
また、現在も深刻な社会問題になっている過度なクルマ依存状態がさらに悪化すると、いわゆる交通弱者の移動がさらに困難になるだけでなく、新たに宇都宮市に移転しようとする人や企業などが減ってしまいます。
さらに、移動が不便な状態を放置し続けると、現在は宇都宮市に進出している企業がより便利な地域に移転したり、人口が流出する恐れもあります。

このため、宇都宮市は従来から市民向けに説明を続けている「ネットワーク型コンパクトシティ」戦略に基づいて、長期的な視点でまちづくりを考えていく「ネットワーク型コンパクトシティ形成ビジョン」を策定することになりました。
今回示された原案では、「都市拠点と地域拠点の形成と連携・補完」「交通ネットワークの整備」など、5つの方針を掲げています。

「ネットワーク型コンパクトシティ形成ビジョン」は、市民からの要望なども反映して、2014年内の策定を目指しています。