宇都宮市、JR宇都宮駅東口の混雑軽減に「乗車場」「降車場」を分離実験

宇都宮市は、JR宇都宮駅東口の一般車乗降場が慢性的に渋滞していることから、2014年1月15日(水)から乗降場を「乗車場」と「降車場」に分離して、混雑の軽減を図る社会実験を開始しました。

詳しくはこちら→ 下野新聞 2014年1月15日報道


この社会実験は、乗車のために停車するクルマが長く乗降場の停車スペースを専有することで、スムーズな乗降の妨げになっていることを解消するために行われます。

2013年10月に宇都宮市が行った現況調査によると、朝のピーク時には降車のためのクルマは停車時間が1分以内なのに対して、乗車のためのクルマは10分以上停車することもありました。
夕方のピーク時は19時頃で、停車待ちのクルマで渋滞が発生して、乗降場ではない場所で乗降を行うケースが多く、人とクルマが交錯して危険な状況になっています。

乗降のための停車スペースを「乗車場」と「降車場」に分離することで、停車時間が短い「降車場」へのクルマの流れが良くなることが予想されますので、現在よりも待機車の流れをスムーズにして、混雑を軽減することが期待できます。
宇都宮市の担当者は、今後も定期的に渋滞状況を測定して、改善点が見つかればすぐに対策したいと発言しています。


今回の社会実験は、まず今できる範囲内で状況を改善しようという堅実な取り組みで、ドライバーの協力を得られれば一定の効果を上げることが期待できます。
ただ、この問題を根本的に解決するには、現状では十分とはいえない宇都宮市東部における公共交通ネットワークのサービスレベルを抜本的に改善して、JR宇都宮駅までクルマで送迎しなくても済むような状態にする必要があるといえます。