近接しながら直結していなかった2つ鉄道会社の駅が、改札口の改良などで直結し、乗客の利便性を高めることになりました。
京都新聞 2013年8月29日報道
http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20130829000020
駅が直結することになったのは、阪急電鉄・京都本線の西院(さいいん)駅と、京福電気鉄道・嵐山本線(嵐電/らんでん)の西院(さい)駅です。
阪急西院駅は地下駅、嵐電西院駅は地上駅で、両駅の改札口は約260m離れています。
今回明らかになった計画では、阪急西院駅に新たな改札口を2箇所設置して、地上にある嵐電の上下それぞれのホームに隣接させます。それぞれの新たな改札口にはエレベーターも設置して、バリアフリー対策も講じます。
嵐電西院駅の嵐山方面行きのホームは、現在四条通の南側にありますが、阪急西院駅の改良工事に合わせて四条通の北側に移設して、使いやすさを向上させます。
また、阪急西院駅の駅ビルを建て替えて、医療施設や保育施設を誘致します。
この計画は、国土交通省の「鉄道駅総合改善事業」に申請していて、認可されれば2015年度に着工予定です。
整備に必要な事業費は、国・京都府・京都市が1/3ずつ補助する予定です。
このケースは、別々の鉄道会社が協調して、多くの乗客が利用しやすいように駅の改良を行おうというものです。
今回ご紹介しているのは鉄道会社と鉄道会社の協調計画ですが、鉄道会社とバス会社、バス会社とバス会社などの間でも、駅の改良や停留所の統合などを行うことで、公共交通全体の利便性を高めることができます。
また、各地で駅前に医療施設や保育施設、商業施設が集まるようになれば、公共交通を利用して移動する人が増えて、渋滞の緩和、環境負荷の軽減、事故発生数の減少などの効果も期待できます。
異なる交通機関の連携を強めることや、駅や停留所の周囲に公共性が高い施設や商業施設などを集めることは、既存の鉄道やバスだけでなく、新規にLRTなどを導入する場合にも重要になります。